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一体いつぶりかしら、の夕陽がまぶしい台所で、あぁこんな暑い日にはこれしかないなと、ちらし寿司を作る。

しらすのお寿司。
みょうがとごまとすだちと。


最後に田舎に帰省したとき、祖母が用意してくれたのは、焼き鮭のちらし寿司だった。
祖母のお寿司は特別なものではなく、飯台の酢飯と、祖父の前に並んだお刺身(祖父の好物なので目の前に置く) でたくさんの握り寿司や、ちらしに手巻きに細巻き。
なんのお祝いでもないふつうの日によく出てくる、たぶん母と叔母にとっての、おふくろの味だろうと思うもの。

お惣菜屋さんで働いていた祖母の、しっかりと酸っぱく、きちんと美しいお寿司。

台所のカウンターで、杓文字を持つ祖母から、まだほの温かい酢飯をもらって食べるのが、わたしも妹も従兄弟も、そしてたぶん、夕飯が食べられなくなるからやめなさいと言っていた母と叔母も、とにかく大好きだったなぁと、お寿司のたびに思い出す。

しみじみ、なつかしく、おいしい。






(写真は夏の思い出つながりで、
たぶん5年前の、夫とみた江ノ島の海。)
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今日は雨、明日も曇り、明後日もその次もその次もその次も曇り予報の深夜の関東で、
すでにちっともフレッシュではない黄緑の上、どんどん陽の射す位置の変わる、8時間前のロンドンを眺める。

グリーンに、真っ白なウェアと枠線。
どこまでもさわやかなセンターコートは限りなくまばゆく、やっぱりとてもきれいで。

夫が元テニス部じゃなかったら多分ずっと見なかったであろうウィンブルドンは、試合そのものよりも、光景や音として、眺めるのがすきなのだとおもう。
レモンの酸っぱいは、お酢や梅干し、酢橘やほかの柑橘の酸っぱいともまたちがった、
きゅっとすっぱい、と表わされるままの、ちょっぴり苦味、つめたく、青く、ふくよかじゃない香り。

曇り続きのこの季節は、香りで体の重さや滞りみたいなものもとれる気がして、サラダに、お肉に、焼き菓子に、水にもたくさんレモンを入れる。

レモン。
檸檬。
れもん。
lemon。

そういえば子どもの頃、いつも母と妹と車の中で飲んだのも「すっぴんレモン」だったし、絵の具セットの中ではふつうの黄色より、レモン色が好みだった。

今夜もまた、最近のおきにいり、お米と鶏と塩だけを炊き込んで黒胡椒とレモンをたっぷりかけた、鶏レモンごはんにしよう。
好きな色を聞かれてピンクと答えることはまずないのに、ピンク色のものは、どうしてかやっぱりとても可愛いくて、
それは、一番好きなお菓子は?の問いにまず出てこないくせにだいすきな、いちごのショートケーキの持つ、あの代えようのない特別感と、とてもよく似ている。



(いちばんすきな色は半透明。そして白とシルバー。それはまったくもって特別感のないところがまた、良い。)
小物や生活のもの、指先でふれるものだけでなく、全身の皮膚も、布を愛しているのだなときづく。

ひさしぶりに靴下をやめて、素足を出して出掛けた日。
お風呂以外で自分の足首を見たのはいったいいつぶりかしら、そわそわして、フットカバーは履いたけれど、なんだかとても夏のなかにいる気持ちになる。
バレエシューズの上に覗く皮膚。骨に血管。めずらしいものを見て家に帰り、シャワーを浴びて、いつものように靴下を履く。

そして長袖。

紫外線でも体型カバーでもなく、夏のひとりの家のなかでさえも長袖を着たい、靴下を履きたいのは、
いつもリネンとコットンに覆われて、包まれて生きていたいのだろうなとおもう。
ほんのすこしの露出に、そわそわ。夏のはじまり。
About
furuyama saki
神奈川県在住 1993年3月生まれ
高校を中退後、2010年よりアクセサリーの製作活動を開始。
個展、通販、雑貨店での販売と同時に、フィルム写真やZINEも製作発表。
2015年、結婚を機に、暮らしに調和する布小物「mel」を開始。
現在はスロー活動中。

29歳年上夫とふたり暮らし。
美味しいもの、きれいなもの。リネンと花と野菜が好きです。
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