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mel

  • とかしておくれ
    耳について、夫に、一緒にきいている音楽も、俺より良いものに聴こえてるのかもね、と言われる。

    わたしはわたしの範囲でしか聞こえないけれど(意味不明ですね)、しかし音楽に救われたり、酔う、浸るような感覚は、とても日常的なものとしてある。
    でもそれは耳、というより、あんなものを作り出せる彼らが、本当に素晴らしいのだけど。

    買い物から帰り、今日こそは手がちぎれるかといつもいつも、ようやっと荷物を置いた玄関で、先ずバッグから携帯を出して、ふぅ、音楽をかける。
    そこで、あぁ家に帰ってきた、と思う。
    雨に濡れたり、歩き疲れて足が棒だったりする夕方、聞き慣れた声に緊張がとけ、なにより安心する。
    はーぁ、お風呂みたいだ。

    一昨日聴いた新曲に、夫と行った懐かしい場所の名前が出てきた。
    夫にはどう聴こえるのだろう。
    また行きたいなぁと思いを馳せる。

    やわらかで、融けるような彼の音。

    やわらかな春の、空に融けるようだった、辻堂海浜公園。
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  • 耳が詰まる
    夕方の台所、予報にはなかったのに急に晴れてきて、あー蒸し暑い暑い、言いながらごはんを作る途中、突然、耳が詰まった。

    詰まる、というか、こもる、というのに近い気がするあの感じ、
    プールのあとみたいな、新幹線のトンネルみたいな、飲み込んでも、深呼吸しても、すこし座って休んでも良くならない。
    三半規管が弱いのか、雨が降ると耳が痛くなったり耳鳴りがしたりするのだけど、それとはまた違う、独特の違和感。

    夕飯食べながらにも治らず、咀嚼音が大きく響いてあぁ違和感。洗い物しようと立って、水を流してもあぁ違和感。

    なんか変なことしたかしら。さっき開けた冷凍庫ちゃんと閉まってないのかしら。隣の夫にねーねーなんか変な音しない?、最近の寝不足のせいか、気圧や湿度のせいかしら。いやはや久しぶりに買ったブルーベリーがやはりだめだったのかしら(果物アレルギー疑惑)。

    あれこれ考えながら片付けて、湯気がたつから換気扇をつける。おにぎりをにぎる。コーヒーをいれる。換気扇を消す。また洗い物。
    そしてあれ、治った。

    片付けを終えたらざーざー雨で、また恐ろしく蒸し暑い。
    変な音ではなく、雨の音がする。

    母に聞いたら、敏感なのよと言われる。
    そんな小さな音量で聴こえるの?とよく言われるけれど、これは果たして耳が、いいのかわるいのか。

    たぶん、気密性の高い防音マンション故の、気圧問題、なのだと思う。
    詰まったのは、換気扇をつけた時。
    雨ばっかりエアコンばっかりなこの頃、明日は雨の隙間に、もうちょっと、長く換気をしてみよう。
  • 祈るしか
    どうにもならないことたちを前に、祈るしか、願うしかできないなぁを、いったい今年は、何度思うのかしら。

    無力だと思う。
    それでも祈ることを、がんばることをやめてはいけないと思う。
    けれど、固執しすぎないよう。あんまりにも思いつめないよう。
    暗くなってはいけない。
    わたしはどうしたってすぐ、まわりが見えなくなるから。

    今日は、買い物に行く道、横断歩道に着いてちょうどぴったり、信号が青に変わった。
    ほんのちいさいけれどうれしくて、なんとなくあぁ、って。
    紫陽花も薔薇も咲いていない、七月の昼間、変わらぬ景色のなかで、自分の小ささ、固執、に気づく。

    こうして買い物してご飯食べてってできることを、流してしまわない。
    ふつうに過ごせるありがたさ。

    そしてやっぱり、祈るしかできないと思う。
    もうあんまり降りませんように。
    どうか皆様、お気をつけください。
  • うっとりするような
    短冊を書かないままにもう明日が七夕、近所ではあのカラフルな笹のあれを、今年はあまり見かけなかった。

    レジ袋が有料になって、それ以前から持ってはいたけれど、エコバッグを使うことが増える。
    季節柄、常に晴雨兼用の折り畳み傘と、熱中症対策アンド20分おきに飲むとウイルス対策になるらしいからのマイボトル、それからマスク。
    あぁ、持ち物が多い。
    せっかくキャッシュレスで財布が小さくなったのになぁ。

    そんなわけで自分のマスクと、マスクケース、折り畳み傘のケース(付属のあれはどうしたって入れづらい)、エコバッグや傘がすぐ出せるようにのサブバッグを作った。
    全部好きな布で作る。
    なんとなく、販売できないようなものや失敗したもので、とばかり思ってしまうのをやめる。
    これなら荷物が多くてもいいやって、いやむしろ、使いたいって、出かけたいって。
    うっとりするような感覚を持てるように。

    すきなものを愛でて暮らしていたいし、
    すきなものがある、ということを、もっと大事にしていたい。


    日記を書けない日もある。
    決めたはずの日課をさぼってしまう日もある。
    低空飛行の季節だけれど、それでも辞めてしまわないように。
  • 晴れやかな曇りのち雨
    そしてまた曇り、雨だった金曜日。

    電気をつけてなんとか少し縫って、なんとか洗濯してなんとか掃除して、午後、降りはじめる前に買い物に行って、すばやく家に帰る。

    シャワーを浴びて片付けて、買ってきたパンとレタスと、冷蔵庫のチーズで、ちゃちゃっとサンドイッチを作る。
    切って挟んで、皿にのせて、コーヒーと、暗い静かな部屋で、ひとりの遅い昼ごはん。
    なんて地味な皿の上。
    はーぁ、落ち着く。

    なにもかもが少しずつな季節。
    でも、なんとなく穏やかで、濡れずにすんで、今日は晴れやかな一日だった。