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カッターで紙を切るのが苦手で、髪の毛でいう後れ毛みたいなものがいつものこる、なんだか美しくない、から、いつも夫に切ってもらっていた。

わたしの倍は手先が器用だとみえる夫の切っているところを観察すると、とてもゆっくり、何往復もさせてすこしずつ切っていて、
慎重に、丁寧に、紙にたいして真摯であることに気づく。

切り方を教えてもらって、三角定規を借りて、最近はわたしも後れ毛を残さず、真っ直ぐに切れるようになった。
必要なものは器用さではなくて、時間。

そういえば、夕方時間がないとあわてていい加減に切った厚みの野菜は、まったく本当にいい加減な味がして、ごめんねちょっとかたいよねと謝る。

きちんとしたい。
でも毎日のこと、きちんと出来なくてもまぁ。

祖母の、幾つもつながった沢庵はしかし、それはそれでみんなで笑って、楽しかったなぁ。
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Furuyama saki
神奈川県在住
1993年3月生まれ
高校を中退後、2010年よりアクセサリーの製作活動を開始。
個展、通販、雑貨店での販売と同時に、フィルム写真やZINEも製作発表。
2015年、結婚を機に、暮らしに調和する布小物「mel」を開始。
現在は不定期オープン、スロー活動中です。

29歳年上夫とふたり暮らし。
リネンと、おやつとコーヒー、洗濯を愛しています。
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