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mel

祖母の沢庵
カッターで紙を切るのが苦手で、髪の毛でいう後れ毛みたいなものがいつものこる、なんだか美しくない、から、いつも夫に切ってもらっていた。

わたしの倍は手先が器用だとみえる夫の切っているところを観察すると、とてもゆっくり、何往復もさせてすこしずつ切っていて、
慎重に、丁寧に、紙にたいして真摯であることに気づく。

切り方を教えてもらって、三角定規を借りて、最近はわたしも後れ毛を残さず、真っ直ぐに切れるようになった。
必要なものは器用さではなくて、時間。

そういえば、夕方時間がないとあわてていい加減に切った厚みの野菜は、まったく本当にいい加減な味がして、ごめんねちょっとかたいよねと謝る。

きちんとしたい。
でも毎日のこと、きちんと出来なくてもまぁ。

祖母の、幾つもつながった沢庵はしかし、それはそれでみんなで笑って、楽しかったなぁ。
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