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mel

匂いを見た
今朝、妹から、「近所のパン屋さんへ向かう道すがらもう焼きたてのにおいがして、暑いけれど幸せに歩けた。匂いはどうして送れないんだろう。」と、LINEが来た。

送られてくるのは写真だけだけれど、その二言で、暑すぎる京都の午前のアスファルトの上の、茹だるような、向こう側がなみなみしてみえるような空気のなかにあの甘いとも塩っぱいともつかない焼きたての、粉の、発酵のにおいがする感じがすこしわかる気がして、
なんともいえない。
あぁこれを表す言葉が浮かばないのが残念なところ、ともかく、嗅いでないのに、わたしはその匂いを見たような気がする。

オンラインでの対人があまりに普通になってきて、思う、善悪とかではなく、あれにはあれ特有の間、があるらしい。
一瞬の、電波状況に関わらずなぜかある、微妙な間。
そうしてあの一瞬はときに永遠のように重い。

伝わるものと伝わらないものがある、のは、画面越しか否か、だけでもないと思う。

にしたってこんなつらつら書かなきゃいけないだなんて、たった二言で完璧であった今朝の妹の文才には、まったくかなわない、なぁ。
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