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mel

ホットケーキ
ホットケーキっていい名前だね。と夫が言ったので、こどものころからかわらずの、いちばんすきなたべものが、またさらにすきになった今日。

ホットケーキについて書くのはとてもむずかしく、好きすぎて、寧ろなにも書くことがないような気がするのだけど。

ホットケーキ、といえば母。
パンがなかったから。と、まるでしかたのないことみたいに焼いていて、
わたしと妹は、パン<<<<ホットケーキなのだけど、母はいつも、朝とにかくめんどくさいから混ぜて液全部フライパンに流してまとめて焼いただけの、ごくどうでもいいものみたいに、言う。
飽きるほど食べたし、焦げてることもあったし、非日常ではないけれど、妹と母と、大きなホットケーキを切り分けて食べた記憶は、どうしたって特別で、幸福で。
母は料理好きで、グラタンにハンバーグにシチューにお寿司に中華なんでも作ってくれたけれど、どうしても、わたしにとってのおふくろの味は分厚いあのホットケーキで。たぶん永遠に、いちばんすきなたべものは、寸分もまようことなく、ホットケーキ。

あまり家族みんなで食卓を囲むことのなかった子供時代。
いそがしかった母。
結婚して今、毎日一緒に、
いただきます。ごちそうさま。
を言えることはなによりうれしくて。
たいして甘党でもないはずの夫も、ホットケーキを喜んでくれる休日の朝。
あたたかで、真冬なのにさわやかで、この特別でもない日常がずっと続くといいなぁと、心底おもう。

年の瀬。午前。
いちばんすきなたべものと、いちばんだいすきなひとたちの話。
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