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mel

フレンチトースト
フレンチトースト、の話。

初めて見たのはすでに高学年のとき、幼い従兄弟に、フレンチトーストを作ってあげるから起きなさいと叔母のいう、いわばご褒美のようなもの、として。

遠目から、あれはいったいなんだろうとみた黄金色。忙しく働く母の口からはフレンチトーストのフの字もなかったし、叔母にわたしも焼いてとも言えず、憧れだった、でもしかし、なぞのたべもの。

初めて食べたのは、パン屋に並んだ、すっかり冷めたフレンチトースト。あれ、とは違うふわふわのうす黄色に憧れは崩れ、その一度きり、あぁこんな味か、と挫折する。

去年だったか今年だったか、突然、もしかして、と思い立って自分で焼いてみると、あぁそりゃそうで、たまごも牛乳も砂糖もプリンもカスタードもパンも大好きなわたしが、これを嫌いなわけがないのだと気づく。

26にもなって今更、いつでも焼ける、食べられるものになったフレンチトースト。
このごろ、練習中。
もうすこしうまく焼けるようになったら、朝食に、あつあつこんがりを夫と一緒に食べよう。

うつくしき黄金色には、
やっぱり憧れと、ちょっぴりかなしい思い出付き。
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