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布と、コーヒーと、バターと粉と砂糖でできた甘いもの、に次ぐくらい愛しているのは、ガラスとステンレス。

ガラスは、透明なのとうす緑のがとくによくて、窓にグラスに食器にジャムの空き瓶、なんの役にもたたない小さな置物も、もうとにかく、かわいい。ただの丸でも寸胴でも、あのほんのり曲線が、とにかくかわいい。

対してステンレスは、きれい。一に清潔二に清潔で、ぴかぴかする、たとえ丸くてもやわらかくなく、きちんとして、冷たそうなところがとてもきれい。

そうして、ガラスとステンレスが並んださま。
ガスコンロのチューブのオレンジ以外に色のない台所で、洗いもののあと、誰に見せるでもないのに、陶器やお椀やホーローとは分けて、シルバーと透明だけを隣に並べては、ひとり、散々見飽きたはずのものばかりのくせに、いちいち、やっぱり見惚れる。

夏。
ガラス皿の出番が増えて、とてもうれしい。