ミシンを踏みながらふと、昔書いた文章のことを思いだす。
「平均台みたいに安定したくない」
小学校の通学路、友人たちと歩く帰り道、歩道の白い線や縁石をみると、どうしたって上がらずには居られなかった。
ランドセルと、横に下げた給食袋ゆらゆらさせて、あぁ〜落ちるー!ってきゃっきゃ言いながら。
下は空き地、落ちたらジョーズがいるくらいの真剣さで歩き、しかし落ちたことも一度ならず。結局それすらもきゃっきゃ、いちいち笑う。
車もあまり通らない、お店もない、家と畑とちいさなお寺、とにかく土地ばかりの、通学路。
こっちからいくと近道!は、だいたいにおいて遠回り。
彼岸花と野良犬がこわかったけれど、コスモスやタンポポがきれいな、たのしい道だった。
いや道の話ではなくて、あの縁石を歩くときのあの感じ。
あれはミシンを踏む時の感じと、よく似ている。
まっすぐ、布目から決して落ちないよう。
きゃっきゃ言わないけれど、ひとり、ゆっくり、真剣に。
平均台みたいに安定したくない、って。
自由にゆらゆら、近道!とか、ずるい道草、したかったのだよなぁ。あのころは。
縁石にくらべて、うんと高くて苦手だった平均台。
どちらにしても、近道なんてないないって。
まっすぐ、ゆっくり、真剣に、です。
「平均台みたいに安定したくない」
小学校の通学路、友人たちと歩く帰り道、歩道の白い線や縁石をみると、どうしたって上がらずには居られなかった。
ランドセルと、横に下げた給食袋ゆらゆらさせて、あぁ〜落ちるー!ってきゃっきゃ言いながら。
下は空き地、落ちたらジョーズがいるくらいの真剣さで歩き、しかし落ちたことも一度ならず。結局それすらもきゃっきゃ、いちいち笑う。
車もあまり通らない、お店もない、家と畑とちいさなお寺、とにかく土地ばかりの、通学路。
こっちからいくと近道!は、だいたいにおいて遠回り。
彼岸花と野良犬がこわかったけれど、コスモスやタンポポがきれいな、たのしい道だった。
いや道の話ではなくて、あの縁石を歩くときのあの感じ。
あれはミシンを踏む時の感じと、よく似ている。
まっすぐ、布目から決して落ちないよう。
きゃっきゃ言わないけれど、ひとり、ゆっくり、真剣に。
平均台みたいに安定したくない、って。
自由にゆらゆら、近道!とか、ずるい道草、したかったのだよなぁ。あのころは。
縁石にくらべて、うんと高くて苦手だった平均台。
どちらにしても、近道なんてないないって。
まっすぐ、ゆっくり、真剣に、です。
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