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mel

あっけなく
窓から見える百日紅の花もだいぶん散って、季節が進んだのを知る夕時。

ひさしぶりに晴れた気がする、夕陽がきれいだなぁと思っていたら、すぐに暗くなってしまった。
あっけなく、まるでなかったもののよう。
うつくしいものは儚いらしい。

今朝は、愛してやまない店のパンを食べた。
たかがパン。
されどパンというのはまったく、はぁ、もうそれだけで完全のような気がする。

母と妹が、焼きながら他のことをしていてトーストをよく焦がしてしまう、と言っていた。
今朝もまたわたしは、決して焦がさないよう、ガラス扉の前にぴたりと張り付いて焼く。
たかが、なんて言わない。

おいしいもまたあっけなく。
儚い。
あーあ終わっちゃったなぁ、のあの、幸せといったら。

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