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音楽において、声ばかり聞いている(しかし歌詞ではなく音としての)、ということに気づき、意識して、後ろの、楽器の音だけを聞いてみる。
乾いた音と声のむこう、一拍の、弾むような弦の音に気づく。
たっぷりと湿度のある音。
ほんの一秒足らずのそれに、あぁぁ今の今まで気がついていなかったのに、一瞬にしてうっとり、巻き戻してもう一度聞く。
どうしても宮沢賢治的になれずスロースロー、部屋干し、ため息、寒いような蒸し暑いような、電気つけなきゃなぁ、あーあー、体の重いグレーな今日に、すこし光が射す。
いったい何度救われたかしら。
すぐに心が折れる。
でもそのたびにまたがんばろうと前を向く。
朝は来る。
たっぷり過ぎる湿度の、しかしほんのり乾いた午後に。PR -
朝、起きたら空が明るく、晴れないけれど降らないらしい今日。
水道の水が冷たく、昨日早く寝たから身体は軽く、あぁどこか遠くへ行こうかなぁと、すこし迷う。
いやでも昨日買い物行ったし、オムレツ作る約束したし。
一週間分みっしりの冷蔵庫を思い出してぐっと堪え、チャンスだわって大物もりもり洗濯して、久しぶりに電気を付けずに、ミシンを踏む。
新しいミシンは、さくさく、というより、するする、という感じがする。
すべるように進むなだらかな音。
きもちがいい。
雨が降らない、というだけで、うれしかった今日。
熱々のオムレツ日和。
空豆とハムとチーズのオムレツ、バットいっぱいに大きく焼く。
涼しい今のうち、このあとの真夏にできないことをしておく作戦。
ココアも飲んだ。
明日は冷えないよう、レギンス履こう。
ちっともなだらかじゃない週間予報に、なんとか、ついていかなきゃ、ですね。 -
できないことはできない、わからないことはわからない。
完璧になろうとするのではなく、素直でありたい、正直でありたいと思う。
頑なになって不機嫌にならないでいたい。
日々、きげんよく。やわらかく。
ありがとうとごめんねをいつも素直に言える人でいたい。
結局雨にうたれた今日だったけれど、買ってきた鰹のお刺身がおいしかったので、いい日だったなぁと思う夜。
やわらかく過ごそう。
そういえば夫は身体が柔らかく、学生のころのあだ名はヨガだったらしい。 -
さぁて説明書を見ながら、試しに軽く縫ってみよう、とミシンの前に座る午後。
慣れないあちこちを触り、まず半回転釜から水平釜の時点でまぁなんて簡単なのかしら、すこし縫って、うわぁぁぁ、よくいう、控えめに言ってというやつで、もう震えるほどに感動している。
静かで、さくさく動く!
あまりにすばらしいものだから、試しのつもりに出した端切れで、袋をひとつ縫った。
時間オーバー。
はぁぁ、うれしい。
なんだか体も軽くなったような気さえして、ちょっと涼しいしって蒸しパン作って。
昨日よりまたすこしポジティブな今日。
長雨で、マスクで、母に妹に甥っ子に、どころか電車で行ける距離の夫の母にも会えない。
退院祝いも出来ていないまま、もう仕事にも行き始めた母。
心配なことはたくさんあるし、ニュースを見るともやもやするし、けれど、どうしようもない。
祈るしかない、祈る。
これ以上被害が拡がりませんように。
明日は、降っていない時間を探して、すばやく買い物に行こう。
それ以外は新しいミシンと、作りかけのあれやこれやを、すこしずつ。
わたしはわたしにできることを。
次のオープンに向けて、がんばります。 -
昨日、あたらしいミシンが届いた。
ここ最近、天気とはまた別でどんより雨ふりモードが続いていたのは、ミシンの調子が悪かったから。
これまたマスクの影響で不足らしく、なかなか買えなかった。
ようやっと買えて、あぁ、うれしい。
物がこわれる、というのはどうもたて続くのかしら、今年は洗濯機に、スマートフォン、ミシンが買えたと思ったら次は時計が壊れた。
あーあ。
まぁでもこれはたぶん不足してないだろうし、いいやなくてもそこまで困らないし。
どれもこれも、結婚前の六年前に買ったもの(あ、携帯は違った)。
二十一歳だったと思うとずいぶん前のような気がして、あのころは、どころかたった半年前にしたって、いつかミシンが不足する日が来るだなんて、夢にも思わなかったなぁ。
今日は久しぶりに、ホームベーカリーでパンを焼いた。
ゆっくり食べる休日の朝。
パンとコーヒーさえあればしあわせだなぁと思った朝。
暑かったり、肌寒く感じたり、雨ばっかり、なんだかなぁが続くけれど、
ポジティブにいようとすることだけは諦めたくないと思う。
どんなに長くても、梅雨は明ける。
時計は適当に買わずに、ゆっくりお気に入りを探そうっと。