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mel

  • どんなに機械化されても機械ではない
    今日見た古い映画の最後、空港にて別れのシーンでヒロインが、「手紙待ってる。」と言った。
    それに、えらく感動した。

    また別の古いもの、何度も読んだ好きな小説。
    親の都合で転校を繰り返すことになる娘に、主人公である母親が「お友だちには手紙を書きなさい、手紙は80円で日本全国に届くのよ。」というようなことを言うけれど、娘のほうは手紙が嫌いで、だって、手紙を出すと返事を待ってしまうから。
    それを今日、思い出した。

    今だと、「LINEしてね。」
    何日も待つことなんて無くて、80円、いや今は84円だっけ、どころか、ネット環境さえあれば1円もかからずに連絡がとれる。
    でもそのボタンを押すのと、手紙の封を開けるときの違い。

    不便がゆえの美しいことといったら。
    そもそも、選択肢が少ない、時間がかかる、とかいうのは、それだけひとつひとつへの感動が大きいと思う。
    機械化が進むにつれて、人間が機械になるわけじゃなくとも、だんだん、人間でありながら感情の波が薄くなっていくのかな。

    風邪を引いていた甥っ子が元気になって、今日は大きな公園に遊びに行ったよ、と妹からLINEで動画が届いた。
    はぁなんてかわいいんでしょ。
    しっかり感情が動いていることに安堵。
    そうして実際、これのおかげでわたしは、ホームシックにならずにいられる。
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  • 我慢できること
    ここ数年にちょっと意識している漢方の話で、今は冬土用。
    (夏の鰻食べるあれは夏土用の中にある、しかしまぁ詳しい話は専門家ではないので置いておくとして。)
    その、ともかく食べ過ぎない方がいい時期だと分かっている、上にあまり元気いっぱいでもない、そんな今日。

    夫と出掛けて、外食して、買い物とか散歩とか。
    の夜、あたたかくて、歩き疲れて喉がかわいて、あぁ無性に生野菜が食べたい、、久しぶりに、生のキャベツをもりもり食べた。
    冷えるから辞めているのを、我慢できなかった。

    食後、今度は甘いものが食べたいねって、アイスをケーキを、、しかしこれは我慢した。
    砂糖不使用のアーモンドミルクを買って、飲んだ。
    我慢できることとできないことがあるらしい。

    あとからしんどくならないように、と考えるのは、年々さらにかな。
    こういう我慢のほうがつらくない。

    もうちょっとで春、たのしみですね。
  • 切り替える
    あたたかい。
    ブーツは履くけど、薄いコートで、もこもこのマフラーじゃなく、ストールにする。
    それでも全然寒くなかった。

    買い物途中、ちょっともやもやすることがあって、なんとなく神社に。
    最低でも月に一度は行っていて、特に何かお願い事をするでもなく、ただ手を合わせに行く。と、なんとなくすっきりする。

    神社から出て見た、よく晴れて青い空。
    終わりかけのロウバイと咲き始めの梅が並んできれい。
    頭のてっぺんから嫌なものが出ていくようなイメージで深呼吸して。
    うん、いい時間だったな。
  • 赤いちゃんちゃんこは買いません
    今日、夫が還暦を迎えた。

    出会った時はぎりぎり40代だった夫、いやそれで言うとわたしだってハタチだったのをもう31が来る。
    当時すでに白髪があったのを、10年もしたら真っ白になるのかなと思っていたけど、なぜだかまるで変わらない。

    わたしがたぶん12歳?の時、祖父の還暦祝いをした。
    赤いちゃんちゃんこを着ていたはず。それと同じ年齢だなんて。いや祖父もまだまだ元気だけれど、還暦、の意味合いも昔とは違うよね。時代なんだな、と思う。

    結婚した当初、夫の食べるものに、塩ひとつふるのも怖かった。病気になるんじゃないか、年だから、長生きしてもらわないと、と考えて、勉強もした。
    それから5年ちょっとかな、経って、母がくも膜下出血に倒れた。幸い普通に生活できるようになったけれど、そのタイミングで、コロナウイルス。
    そこからもう4年。
    忘れもしない1月の寒い日。
    これまで、あんな怖いことってなかった。
    ICUにいた数日のこと、本人はまるで記憶にないらしい。

    ちょっと大袈裟な言い方をすると、人生が変わった、と思う。
    夫と出会う前のわたしは、家庭というものに良い記憶がなくて、もっと、成功したい、売れたいという野心みたいなものがあった。自分はこんなもんじゃない、みたいな。

    でも、普通に一緒にごはん食べて、の生活のしあわせというのを知ったら、家族を好きだとか、ありがとうとか。ごめんなさいとか幸せだねとか。
    そういうのを心から言えるようにもなった。

    母のことがあって、わたしはお酒をやめた。
    前よりは気にしなくなったけれど、添加物とか、なるべく、の意識はずっとあって、時々苦しいときもある。

    昨日、スーパーがおそろしく混んでいたのでちょっとばたばたして、あぁもうこんな時くらいお中元にもらったけれどそのままあるレトルトのお世話になろうかと一瞬過ったけれど、そうだ人参切りかけだったし鯖食べたいし、で、けっきょく、サバ缶とヨーグルトでカレー。ざっとミキサーにかけて作り、蒸したキャベツとクレソンと、わかめ納豆和え。

    そんな簡単なものしかないごはんで、ヘトヘトで、でも美味しいと言われるとうれしくて、やっぱり楽しくて。
    これからどんどん年を取っていく、もちろんそれは有限で、永遠に一緒になんて居られない。
    それでも、一日でも長く健康で、そして楽しく暮らせたら。

    何が言いたいんだか、の日記になってしまった。。
    誰にとっても、いつ、何が起こるか分からないのだから、特別な日じゃない普通の毎日を、大事にしていたいな、という話。
    髪なんて真っ白になっても全然いいよ。
  • 自信を持つってそういうことかな
    開き直り、というとなんだかあまりよくない感じだけれど、そんな風な、これでいいや。と思えること、自分にはこれだな。と思えることがいくつか分かって、なかなか楽しいこの頃です。