忍者ブログ

mel

  • 六月
    昨日は雨、今日は曇りと、まったく六月らしい、じめっとした始まり。

    タオルを漂白剤につけるためにお湯をたくさん沸かす、この数分に、蒸気でまるで蒸し風呂みたいになる台所。
    窓の外はどんより、天気予報には霧マークがついている。

    少しずつ人が増え、お店があく。
    安心と不安の同居する感じ。
    また次はあそこに行きたい、あの人に会いたいなぁを、でもしかしまだ、小さく、その先にとっておく今日。
    梅雨明けを、涼しく過ごしやすい季節を待ちわびると同じように。

    例年通りにひきこもる夏。
    気分は何だか違うけれど、やることは同じ。
    いつどんなときも、やるべきことは同じ。

    そうしていられることを、ありがたいと噛み締めながら。
    PR
  • 不完全、でも、
    今日は、二ヶ月以上、ほとんど三ヶ月近くぶりに、電車に乗った。

    もともと家にいるのがすきだし、たまにしか電車に乗って出かけることはなかったのだけれど。
    それにしても、のこの感覚。
    見慣れたはずの駅や、エスカレーターや、日曜なのにやっぱり、前のあの週に一度ある幸福のかたまりみたいな日曜とは違う、この感じ。

    久しぶりに電車に乗り、違う景色をみて、夜道を歩いた。
    夜道、というにはまだ早い、暮れたばかりの空に上弦の月が出ていて、月はまだ全然まあるくないのに、まわりのボワンとした光はまんまるで、明るく、不完全な感じ。
    とてもきれいだった。

    まだ、素直に嬉しいとか、楽しいばかりではない。
    完全ではないけれど、すこしずつ。

    些細で、そして尊い。
    不完全な日曜日。

    明日は朝食に、買ってきた好物、クロワッサンがある。
    はー、楽しみ。
  • ナミナミ
    蓋の、つまみを指で開けるタイプの缶詰を、力が足りないのか、開けるのがすこし苦手で、いつものようにスプーンで掬ってそっと開けて、と、あ、失敗。つまみが取れてしまった。

    えーっと缶切りどこだったかしら、って奥から引っ張り出して、もう本当に久しぶり、数年ぶりに、缶切りを使ってそろそろと開ける。

    と、蓋が、ナミナミになって開いた!

    かわいい!
    いつものトマト缶が、いつもよりちょっと、美味しそうに見える!

    そういえば、子どもの頃好きだったフルーツ缶も、こうやって母が缶切りで開けて、蓋がナミナミだったなぁ。

    お酒をほとんど飲まなくなったけれど、暑くなって、あぁたまにはビールを飲もうかなぁと思うこの頃。
    それには、夫の言うところの、昔はそれしかなかったんだよ、な瓶ビールがいいなぁ。
    缶ビールよりも、生ジョッキよりも幾分、おいしそうに見える。

    栓抜きで、くいっと開けて、グラスに注いで飲みたい。

    今夜のトマトカレーは、心なしかいつもより、美味しいカレーだった。
  • やさしい音
    ごめんねじゃなくて、ありがとうを。
    罪悪感じゃなくて、ごちそうさまと。

    例えきれいごとでも、都合のいい考え方、だとしても、きれいな言葉を声に出したいし、やさしい音を聞いていたい。

    わたしはちっともやさしくないから、意識してすこしでも、やさしい人になりたいし、前向きに、ポジティブに、日々をすごしたいと思う。
  • その先にあるもの
    もっと適当におおらかに、スピーディーに、できたらなぁなんて何千回何万回と思ったけれど、
    いや、たぶん本当のところ自分でも見えていないどこかでは、これでいいって思っているんだろうな。

    そこまでしなくていいのでは、と家族にいつも言われるのだけど
    そこまでしなくていいのその先にあるもの、を、見たいのかもしれない。

    ちっとも変わっていないようで、
    細かいところの縫い方や仕上げ方など、すこしずつ変えています。
    長持ちするものであるように。

    今日は爽やかいい天気。
    その先、をめざすミシンの向こうも明るく、からりと、とにかく気分がいい。

    あ、そして布団、片付けました。
    今度こそ!もう引っ張り出さずにいられますように。
    今夜はガーゼで、涼しく眠れますように。