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また今日も駅まで、いつもと違う道を通り、何度もお邪魔している近所の神社へと向かう。
横断歩道でおばあさんに、この道をまっすぐいけば駅にいきますかと聞かれる。
神社の入り口で掃除をするおじいさんにこんにちはと言ったら、おはようございますと返される。
はぁいい天気。
やっぱり家ばっかりの景色、蜜柑が柿があちこちに見える。
紅葉のころにきたら、きっとこの辺りもきれいだろうなぁ。
買い物前、ちょっと休憩にカフェに入る。
ただひとつのケーキとコーヒーが、こんなにも満たされるものかしらと驚く。
あぁわたしは、停止、停滞、させたかったのだ。
家にいて自分で皿を出してコーヒーを淹れることはあんなに楽しくて、けれど外で食べるのとでは、味というよりも時間の流れかたがまるでちがう。
わたしの毎日は、そして今年は特に、あまりにも平らすぎるということだろうな。
たぶんまた家に帰って、夜は、自分でコーヒーか紅茶かなにか淹れるだろう。
夕飯も作るし、明日はなにかお菓子を焼こうか。
それがたぶん、この今日のひと皿によって、こんなほんのちょっとの時間によって、また感動できるような気がする。
ごちそうさまでした。
コーヒーとチーズケーキと。PR -
数年前、憧れの人から買ったアルミのスプーンは、それ自体まったくめずらしいものでもないし、高くも、とびきりの装飾があるでもない、本当にありふれているのだけど、
それでもとても大事に思うのは、あの、ほんの短い会話があったから、で。
地方に移転して、すぐには行かれなくなってしまった雑貨屋さん。
いっぱい傷がついてしまったけれど、やっぱり変わらず大事なスプーン。
値段とか、希少さとかでは言い表せないものは、生活のいたるところにある。
すぐそこのスーパーで買った普通のものも、いつもどおりの地味なごはんも、こちらの心がけや言葉のかけ方次第で、まったく、どういう風にもとれる。 -
うってかわって朝から曇り、どんどん暗くなりあぁ今にも降りそうね電気つけなきゃねの、なんともどんよりだった今日。
雨の日には雨の曲を、と夫のセレクトしたなかのひとつ。この曲には思い出があってね、と話してくれた。
「it's raining again」。
ラジオから流れるのをカセットに録音、していたらしい夫の若いころ。
あと録れる時間が残り少ないけれど入るかなぁどうかなぁと思いながら録っていたら、ちょうどこの曲の、いちばん最後の、とてもいいところで切れてしまった、らしい。
一緒にききながら、あぁ、この辺だったな…と言う。
ほんとに、あと30秒もないくらい。
雨の日には雨の曲、は、結構いいもので、晴れた日にはそれらを聴かないことにしている。
苦手ばかりの雨の日に、ひとつ楽しみができる。
カセットって、なつかしい。
わたしも子どもの頃は家にCDラジカセがあったし、そののちMDもあったなぁ。
LPレコードには触れたこともないけれど。
明日は文化の日。
文化の日は、明治天皇の誕生日らしい。さっき、夫に教えてもらった。 -
あんまり天気が良いから、家でやることいっぱいあるのだけどまぁたまにはいいやって、ちょっと足を伸ばして、長く歩いてみる。
土日はとにかく混むからあまり外にでないようにしているのだけど、まぁそれもたまにはいいやで、並べばいいかなと諦めて。
上着も、日傘もおいていこう、さてどの道を行こうか。うきうき、はぁなんて明るいのかしら。
駅のむこう、行ったことのない道の、ごくちいさな神社までいく。
家ばっかり。アパートと、美容室と、病院。お米屋さん。小さな公園。の、隙間の神社。
これが思いがけずとてもきれいで、小ぢんまりだけれどひっそりとはしていない。野菜と油揚げがお供えされて、きちんと、行き届いている感じ。赤い鳥居がつやつやと、なかなかいいところだった。
行きとはまた違う道を、公園からの子どもの声を聴きながらのんびり歩き、さてスーパー寄って帰ろう。
が、これまた思いがけずに全く混んでいなくて、列に並ばず、すんなりと買い物ができた。
今日は運が良かった。
ついあれをしなきゃこれをしなきゃって追われてしまうけど、なんにも目的のない時間も大事なのかも。
外を歩くと、おどろくほどにすっきりした。
明日からまた、オープンの準備をがんばります。 -
今日もさわやかに秋晴れ。
だいぶん首に違和感がなくなったので、洗濯をまわしながら、行き届いていなかった天井や高いところの壁の掃除をする。
目に見えてなにかが変わるほどの達成感ではないけれど、あぁすっきり。きのうの雲がとれた青空に似ている。
一気にあっちもこっちもやりたく、なるのはひとまず耐える。
全力でやりきることだけが頑張ることではない、らしい。
コントロールというもの。
ひんやりつめたい朝。
今夜はポトフにしよう。
今日も青空の下、よい一日になりますように。